表面の書式設定

Impress は表面を塗りつぶす書式として多数のオプションを提供しています。

  1. まずは書式設定を行うオブジェクトを選択してください。+ サイズ変更ハンドルが表示されたらメニューから書式 > 表面を選択してください。次の図のようなダイアログが表示されます。

表面の書式設定ダイアログの領域ページ
領域書式設定ダイアログの領域ページ+ ドロップダウンリストから塗りつぶし効果を選択してください。領域ページは選択した塗りつぶしスタイルに応じて表示される項目が変化します。各項目については後ほど説明します。+ 塗りつぶし効果とパラメータを選択して、OK をクリックしてください。ダイアログが閉じて選択していたオブジェクトに効果が適用されます。

5 種類の塗りつぶし効果、なし、色、グラデーション、ハッチング、ビットマップから選択してください。塗りつぶしスタイルの下に表示されるリストから選択、さらに表示されるオプションを編集してください。リストは選択した塗りつぶしスタイルのデフォルトのものが表示されています。リストに気にいったものが無ければこのダイアログの塗りつぶし効果と同じ名前のページで独自のものを作成できます。

領域の塗りつぶしを作成

Impress は四つのカテゴリに多数の定義済みの塗りつぶし効果を持っています。色、グラデーション、ハッチング、ビットマップです。既存のものに気にいったものが見つからなければカスタマイズしたり新規に塗りつぶし効果を作成できます。次のセクションでは新規塗りつぶし効果の作成と適用方法について説明します。

領域ダイアログのそれぞれのページで、既存の塗りつぶし効果を編集するには、効果のプロパティを変更したのち編集ボタンをクリックしてください。ほとんどの場合、名前も変更するでしょう。したがって、既存のものを変更するのではなく新規の塗りつぶし効果を作成するか、独自のものを編集することをお勧めします。

色での塗りつぶしでは領域ページのリストから一色を選択してください。

色の作成

色のページで既存の色の変更または独自のものを作成できます。

色のカスタマイズ

それぞれの色は色の三つの成分(赤、緑、青)の組み合わせで指定されています。RGB (Red、Green、Blue)と呼ばれます。新規の色は次のようにして作成します。

  1. 名前ボックスに色の名前を入力してください。+ 赤(R)、緑(G)、青(B)の成分を 0 - 255 の範囲で指定してください。RGB で指定する代わりにシアン (Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)、ブラック(K)の成分を 0 - 100% の範囲で指定指定できます。+ 追加ボタンをクリックします。これで領域ページのリストに色が追加されました。

色を変更するには次のようにします。

  1. リストから変更したい色を選択してください。+ 新しい色の値を入力します。必要に応じて RGB から CMYK へまたはその逆に変更してください。+ 必要に応じて名前を変更してください。+ 変更ボタンをクリックします。

色の成分を指定する代わりに、編集ボタンを利用するとダイアログが開いて色を選択できます。OK をクリックしてダイアログを閉じてください。ツール > オプション > OpenOffice.org > 色からも独自の色を追加できます。この方法では OOo の全コンポーネントに変更が適用されます。書式 > 表面 > 色を利用して作成した色は Impress のみで利用できます。

グラデーション

グラデーションでの塗りはある色から別の色おにスムーズに変化していくものです。色の移り変わりは単純な線形変化または複雑な放射状のものがあります。

既存のグラデーションが気にいらなければ、新規グラデーションを作成、または既存のものを変更できます。

領域ページのドロップダウンリストからグラデーションを選択してリストから色の勾配を選択してください。必要に応じて自動チェックボックスのチェックを外して階調を入力してください。

グラデーションの選択

グラデーションの作成

新規グラデーションを作成、または既存のものを編集するには領域ダイアログのグラデーションページを選択してください。多数のグラデーションが事前に定義されています。ほとんどの場合始めと終わりの色を変更するだけで満足のいく結果になるでしょう。

領域ダイアログのグラデーションページ

既存のものの二色を変更するのではなく、既存のものを出発点として新規グラデーションを作成することをお勧めします。

新規グラデーションは次のようにして作成します。

  1. 始めと終わりの色を選択します。

グラデーションの色を選択+ リストからグラデーションの種類を選択してください。線形、軸、放射状、楕円、正方形、四角形があります。ダイアログ中央の利用できるグラデーションのリストのしたにグラデーションのプレビューが表示されます。例を示します。

放射状グラデーションの中心オプション+ 選択した種類に応じていくつかのオプションは利用できません。好きなようにプロパティを設定してください。多くの場合デフォルト値がよいこともあります。グラデーション作成のプロパティは表 1 にまとめてあります。+ 追加ボタンをクリックして新規に作成したグラデーションをリストに追加します。これでグラデーションが全ての OOoコンポーネントおよび今後作成するプレゼンテーションからも利用できます。覚えやすい名前をつけておくようにしてください。

表 1. グラデーションのプロパティ
プロパティ 説明
X の中心 放射状、楕円、正方形、四角形のグラデーションで水平方向のオフセットを指定します。Y の中心 放射状、楕円、正方形、四角形のグラデーションで垂直方向のオフセットを指定します。角度 全ての種類のグラデーションの軸の角度を指定します。
余白 図形の枠線から離れた位置からグラデーションを開始します。
始め グラデーションの開始色を指定します。色リストの下の数値では色の強度を指定します。0% が黒、100% が選択した色です。終わり グラデーションの終了色を指定します。色リストの下の数値では色の強度を指定します。0% が黒、100% が選択した色です。

ハッチング

ハッチングは線のパターンで範囲内で繰り返し描かれます。

ハッチングを領域に適用するには、領域ページを表示させ、ドロップダウンからハッチングを選択してください。そして、リストからハッチングを選択してください。ハッチングに背景色を適用するには、背景色にチェックを入れ、ドロップダウンリストから色を選択してください。

グラデーションと色のように、定義済みのパターンで満足できなければ新規ハッチングパターンを作成、または既存のものを変更できます。

ハッチングパターンの選択

ハッチングパターンの作成

新規ハッチングを作成、または既存のものを編集できます。まず始めに、領域ダイアログのハッチングページを選択してください。

ハッチングダイアログ

グラデーションと色のように定義済みのパターンで満足できなければ、既存のものを編集するよりも新規に作成することをお勧めします。次のようにして行います。

  1. 作成したいパターンに似たものを出発点として選択します。+ パターンを形成している線のプロパティを編集してください。利用できるパターンのプレビューがダイアログの下部に表示されます。+ 追加ボタンをクリックして新規ハッチング名を入力してください。

ハッチングパターンで設定できるプロパティを表 2 にまとめてあります。

表 2. ハッチングパターンのプロパティ
プロパティ 説明
間隔 パターンの線の間隔を指定します。値を変更するとプレビューウィンドウが更新されます。角度 45 度単位で角度を手早く設定するにはミニマップを利用してください。必要な角度が 45 度の倍数でなければフィールドに値を入力してください。線の種類 横線、縦横線、縦横斜め線からパターンのスタイルを設定します。線の色 パターンを形成する線の色をリストから選択します。

ビットマップ

塗りつぶし効果の最後の種類はビットマップです。

領域ページでドロップダウンリストからビットマップを選択してください。ビットマップリストから領域を塗りつぶす効果を一つを選択してください。リストから全てのインポートされたビットマップが利用できるはずです。

ページの右側でサイズ、位置、オフセットを設定し、OK をクリックしてダイアログを閉じてください。

下図のようにビットマップでの塗りつぶしでは多数のパラメータを設定します。パラメータは表 3 にまとめてあります。

ビットマップでの塗りつぶし

表 3. ビットマップ塗りつぶし効果のプロパティ
プロパティ 説明
サイズ - オリジナル ビットマップを元のサイズに保つ時に選択してください。サイズ - 相対 サイズを変更するにはオリジナルの選択を解除して相対を選択してください。幅と高さボックスが利用できるようになります。サイズ - 幅 相対が選択されているとき 100% はビットマップの元の幅が塗りつぶす領域一杯に広げられます。50% はビットマップの幅が領域の半分の幅になり、ビットマップ二つ分で塗りつぶされます(タイルが選択されている時)。サイズ - 高さ 相対が選択されている時 100% はビットマップの元の高さが塗りつぶす領域一杯に広げられます。50% はビットマップの幅が領域の半分の幅になり、ビットマップ二つ分で塗りつぶされます(タイルが選択されている時)。位置 - アンカーマップ ビットマップをアンカーする場所をマップから選択します。位置 - X オフセット タイルが有効のときオフセットをビットマップの幅の割合で入力してください。50% のオフセットではビットマップのアンカー位置がビットマップの中央になり、そこからビットマップが並べられます。位置 - Y オフセット これは X オフセットと同じ効果ですがビットマップの高さについて動作します。位置 - タイル この項目が選択されているとビットマップをタイル状に並べて領域が塗りつぶされます。並べるビットマップのサイズはサイズの設定で決まります。位置 - 自動調整 ビットマップを領域全体に拡げます。このチェックボックスを選択すると全サイズ設定は無効になりますオフセット - 行 タイルが有効のときビットマップの高さの割合で入力された分だけ隣り合う行がずらされます。オフセット - 列 タイルが有効のとき、ビットマップの幅の割合で入力された分だけ隣り合う列がずらされます。

幾つかのパラメータの動作については説明するのが難しいので、理解するには利用してみるのが一番です。幾つかの例と利用したパラメータを一緒に示します。

ビットマップ塗りつぶしの例

ビットマップの作成とインポート

OOo の他の塗りつぶしスタイルと同じように、定義済みのビットマップ塗りつぶしスタイルがあります。領域ダイアログのビットマップページを利用して 8 x 8 マスのパターンを作成して新規に追加、またはインポートすることもできます。

領域塗りつぶしダイアログのビットマップページ

ビットマップ塗りつぶしスタイルは次のようにして作成します。

  1. リストから空白を選択してパターンエディタが有効になるようにします。+ フォアグランド色(前景色)と背景色を選択してください。+ マウスの左ボタンで四角形(ピクセルに相当)をクリックして前景色となるパターンを作成します。右クリックすると背景色で塗りつぶすことができます。希望どおりになっているかプレビューで確認してください。+ 描き終えたら追加をクリックしてパターンを保存してください。

Draw や他のプログラムで作成したビットマップをインポートするには次のようにします。

  1. インポートボタンをクリックしてください。+ ファイルの選択ダイアログが表示されます。ビットマップファイルのあるディレクトリを表示させ、ファイルを選択して開くをクリックしてください。+ インポートするビットマップの名前を入力して OK をクリックしてください。

影の書式設定

影を線と領域に適用できます。領域に影を適用するには、まず影をつけたいオブジェクトを選択して、書式 > 表面を選択します。

線にも影をつけることができます。影をつける線オブジェクトを選択して、書式 > 線を選択します。線ダイアログの影ページで影を設定してください。一つ目の方法では、線を選択して線と塗りつぶしツールバーから影アイコンを選択します。他には、影を利用するスタイルを線に適用する方法があります。グラフィックスタイルを利用した図の書式設定を参照してください。

多数の一般的な書式設定ツールに素早くアクセスできる線と塗りツールバー

最初の方法では影をカスタマイズできません。デフォルトの設定が適用されます。二番目の方法では影の全てのプロパティを設定できます。オブジェクトを選択しているときに線と塗りつぶしツールバーが表示されていなければ、メニューの表示 > ツールバーから表示できます。

次に影の設定ダイアログを示しています。

グラフィックオブジェクトの影の設定ダイアログ

影を使うが選択されていると次のパラメータが利用できます。

- 位置、影を映す方向をミニマップで指定します。 - 間隔、オブジェクトと影の距離を指定します。 - 色、影の色を設定します。 - 透明化、影の透過率を設定します。

透明化を 0% より大きな値に設定すると影の下のオブジェクトが完全に隠されません。この方法では次に示すような良いビジュアル効果が作成できます。


透過率(透明化) 50% の影

透明化書式設定

透明化(透過率)は線、領域と影に適用できます。線に透明化を適用するには線の書式設定を参照してください。影の透明化については影の書式設定を参照してください。

透明化を領域に適用するには、書式 > 表面を選択、そして透明化ページを開いてください。

オブジェクトの透明化設定

オブジェクトの領域全体に一様に適用されるものと、グラデーションの二種類の透明化モードがあります。一様な透明化にするには、透明化を選択して透過率を入力してください。徐々に透過率が変化するグラデーションの透明化にするには、グラデーションを選択してグラデーションのパラメータを設定してください。

- 種類、線形、軸、放射状、楕円、放物線、四角形から選択してください。 - X と Y の中心、グラジエントの種類によっては、中心点を割合で指定できます。 - 角度、グラジエントの角度は放射状以外の全ての種類に適用できます。 - 余白、グラデーションが影響しない範囲を端からの図形の比率で指定します。 - 始めの値、グラデーションの透過率の開始値です。0% が完全に不透明、100% が完全に透明です。 - 終わりの値、グラデーションの透過率の終了値です。0% が完全に不透明、100% が完全に透明です。