Impress のメインウィンドウ

Impress のメインウィンドウはスライドペイン、ワークスペース、作業ペインの三つのパートに分かれています。そのほか、いくつものツールバーをプレゼンテーション作成時に表示しておいたり隠しておいたりできます。

tip ペインの右上の X ボタンをクリックしてスライドペインまたは作業ペインを非表示にできます。表示 > スライドペインまたは作業ペインメニューから表示/非表示を切り替えられます。
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Impress のメインウィンドウ

スライドペイン

スライドペインにはプレゼンテーションのスライドのサムネイル画像が表示されます。表示順は 9 章で説明する方法で変更しない限りスライドショーで表示される順序と同じです。スライドペインのスライドをクリックして選択するとワークスペースに選択したスライドが表示されます。そして、ワークスペースに表示されているスライドを編集できます。

スライドペインでは一つまたは複数のスライドを扱って次のような操作が行えます。

  • プレゼンテーションの最初のスライドの後ろの好きな場所に新規スライドを挿入できます。
  • スライドショーに表示されないように非表示指定を行えます。
  • 不必要なスライドをプレゼンテーションから削除できます。
  • スライド名を変更できます。
  • 他のスライドへ内容をコピーまたは移動できます。コピーして貼り付けまたは切り取りして貼り付けます。

この章で説明するスライドペインで行う方法よりも効率的な方法がありますが、次のような操作も行えます。

  • 選択したスライドの次のスライドまたは選択した複数のスライドグループの個々のスライドへの切り替え方法を変更できます。
  • プレゼンテーション中のスライドの順序を変更できます。
  • スライドのデザインを変更できます。(デザインを変更するウィンドウが開きます。)
  • スライドグループのレイアウトを一度に変更できます。(この方法では作業ペインのレイアウトセクションを利用します。)

作業ペイン

タスクペインは 5 つのセクションに分かれています。

ワークスペース

ワークスペースには標準アウトラインノート、配布資料、スライド一覧の 5 つのタブがあります。5 つのタブはビューボタンと呼ばれます。スライドを作成時に利用できる多くのツールバーがあります。ツールバーは表示 > ツールバーを選択して表示できます。実際のワークスペースセクションはビューボタンの下方に表示されます。この部分はスライドの多様なパーツを組み立てる場所です。

それぞれのビューはビューごとの作業を簡便に行えるよう設計されています。各ビューのまとめです。

  • 標準ビューは個々のスライドを作成するメインビューです。このビューはスライドをデザインし、テキスト、画像、アニメーション効果を追加するビューです。
  • アウトラインビューはスライドごとのトピックのタイトル、箇条書き、番号つきリストをアウトラインで表示します。スライドの順序を変更、タイトルやヘッダの変更、箇条書きの項目の順序変更、新規スライドの追加に利用します。
  • ノートビューはプレゼンテーション中には表示されないノートを追加できます。
  • スライド一覧ビューはスライドそれぞれのサムネイルを表示します。このビューはスライドの順序を変更するとき、時限型のスライドショー製作、選択したスライドに画面の切り替えを追加するときに利用します。
  • 配布資料ビューは資料用のスライドを表示します。作業ペイン > レイアウトから 1 ページ当りのスライドを割り当て数 1、2、3、4、6 を選択できます。サムネイルをドラッグ、ドロップして並べ替えることができます。
アウトラインビュー

アウトラインビューでは番号順に並んだプレゼンテーションの全てのスライドが表示されます。個々のスライドのテキストのみが表示されます。スライド名は表示されません。

アウトラインビューは少なくとも次の二つの用途に有用です。

  1. スライドのテキストを変更します。
    • 標準ビューと同じようにスライドのテキストを追加、削除します。
    • テキストの書式設定ツールバーの矢印キー(上へ移動または下へ移動)IG1-2 で選択したスライドのテキスト段落を上または下へ移動します。
    • 左または右ボタン(レベルの上げ下げ)でスライドの全ての段落のアウトラインレベルを変更できます。
    • これら四つのボタンを組み合わせて利用すると段落の移動およびアウトラインレベルを変更できます。
  2. あらかじめ作成しておいたアウトラインとスライドを比較してください。アウトラインからスライドが一つ必要だと気づいたらアウトラインビューから直接作成できます。または標準ビューに戻って作成し、全てのスライドに渡ってアウトラインを検討するためにアウトラインビューに戻ってください。

スライドが正しい順序でなければ移動して修正できます。

  1. 下に示したように移動したいスライドのスライドアイコンをクリックします。
  2. 移動したい場所にドラッグ&ドロップします。
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アウトラインビュー
スライドの一覧ビュー

スライド一覧ビューは全てのスライドのサムネイルを表示します。このビューはスライドを一つまたはスライドをまとめて操作するときに利用します。

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スライド一覧ビュー

希望に応じて一行ごとのスライドの表示数を変更できます。

  1. スライド一覧ビューツールバーを表示するには表示 > ツールバー > スライドビューにチェックを入れてください。
  2. スライドの表示数を上限の 15 スライドまで変更できます。
  3. 一行ごとのスライド表示数を変更した後、表示 > ツールバー > スライド一覧を選択してビューからツールバーを非表示にできます。
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スライドの一覧とスライドビューツールバー

スライドの一覧を利用してプレゼンテーションのスライドを移動するには次のようにします。

  1. スライドをクリックします。細い黒枠線がクリックしたスライドの周囲に表示されます。
  2. 移動したい場所にドラッグ&ドロップします。
    • スライドを移動させると黒の縦線がスライドの間に表示されます。
    • スライドを移動したい場所にその黒縦線がくるまでスライドをドラッグしてください。

複数のスライドをまとめて取り扱うためには次のようにして選択します。

  • コントロール(Ctrl)キーを利用します。最初のスライドを選択し、コントロールキーを押している間に他のスライドを選択します。
  • シフトキーを利用します。最初のスライドを選択し、シフトキーを押している間にグループの最後のスライドを選択します。この方法では最初と最後のスライドの間の全てのスライドが選択されます。
  • カーソルを利用します。最初のスライドを選択します。マウスの左ボタンを押し下げます。サムネイルの最後のスライドまでカーソルをドラッグします。スライドのサムネイルでドラッグする間に破線の四角形が表示されて選択されたスライドの周りに細い黒枠線が表示されます。選択したい全てのスライドが含まれるように四角く囲ってください。

スライドの移動方法を説明します。

  1. スライドのグループを選択してください。
  2. 移動先にグループをドラッグ&ドロップします。同じ黒い縦線がスライドの移動先に表示されます。

スライドグループの選択は四角形状で行えます。四角形状に含まれないスライドはグループに含まれません。

note スライド一覧ビューでもスライドペインと同じように操作できます。

変更するには、右クリックして表示される右クリックメニューから次のように操作します。

  • 選択したスライドの後ろに新規スライドを追加します。
  • 選択したスライドを削除または名前を変更します。
  • スライドのレイアウトを変更します。
  • スライドの切り替え方法を変更します。
    • 一つのスライドに対して行うには、スライドを選択して希望のものを追加します。
    • 一つ以上のスライドに対して行うにはスライドのグループを選択して希望のものを追加します。
  • スライドを非表示にします。隠しスライドはスライドショー中に表示されません。
  • スライドをコピーまたは切り取り、貼り付けします。

ステータスバー

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ステータスバー

Impress ウィンドウの最下部に表示されているステータスバーはプレゼンテーション製作中に役立つ情報を表示しているかもしれません。

左から右に見ていきます。

  • 一般情報エリアは選択しているオブジェクトに応じて変わります。たとえば次のように変化します。
    • テキスト範囲を選択しているときには「テキスト編集: 段落 x, 行 y, 列 z」と表示されます。
    • チャート、表計算シートが選択されているときには「選択された埋め込みオブジェクト(OLE)」と表示されます。
    • 画像が選択されている時には「選択した透過性のあるビットマップ」と表示されます。
  • カーソルの位置または選択したオブジェクトの左上の位置はスライドの左上の角から計測された値です。
  • テキストボックスまたは選択範囲の幅と高さはカーソル位置のある位置です。
  • ワークスペースのズーム値。
  • * マークで表示された編集フラグはファイルの保存が必要なときに表示されます。
  • ドキュメントがデジタル署名されているときにフラグが表示されます。
  • ワークスペースに表示されている現在のスライド番号です。
  • 現在ワークスペースに表示されているスライドに関連付けられたマスタースライド名です。
tip ステータスバーのスライドマスターの部分を右クリックして素早く現在のスライドに他のスライドマスターを適用できます。

ステータスバーの情報が不要ならメインメニューから表示 > ステータスバーを選択して非表示にできます。ナビゲーター

ナビゲーターはドキュメントに含まれている全てのオブジェクトを表示します。ドキュメント中を動き回り、オブジェクトを見つけるのに便利な一つの方法です。ナビゲーターボタンは標準ツールバーにあります。メニューバーの表示 > ナビゲーターを選択または Ctrl + Shift + F5 キーを押してもナビゲータを表示できます。

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ナビゲーター

ナビゲーターはオブジェクト(画像、表計算シートなど)が上に表示されているような「Object」や「シェイプ」といったものの代わりに意味のある名前がついているならもっと便利になります。