A. MRI

MRI は UNO オブジェクトの情報を知るためのツールです。Py-UNO が必要ですが多くの場合デフォルトでインストールされているため利用してみる価値はあります。

配布元: http://extensions.services.openoffice.org/project/MRI

特徴

  • 多くのプロパティ値の取得、設定に対応
  • 引数付きメソッドの呼び出しに対応 (引数が文字列で現せるもの)
  • css.container.XNameAccess および css.container.XIndexAccess インターフェースのメソッドで取得できる項目のリストを開いてくれる
  • コード生成機能がありインターフェースクエリの情報なども
  • 表示される値の型が UNO の型
  • SDK を指定しておくと IDL Reference の該当部分を開いてくれる
  • ヘルプが日本語化されている

インストール

MRIOOo拡張機能として配布されています。上記のリンクからダウンロードしてインストールします。
メニューからツール - 拡張機能マネージャを選択、表示されるダイアログで追加ボタンを押して拡張機能パッケージを選択します。インストール終了後は一度 OOo を再起動して下さい。

ヘルプ

MRI をインストール後に OOo を再起動するとヘルプのツリーに MRI の項目が増えています。使いかたを含め様々なことが書かれているので一度眺めてみるといいかもしれません。

設定

便利に使えるように MRI の設定を行います。OOo を起動してメニューからツール - アドオン - MRI を選択します。
MRI のウィンドウが開いたら画面上の適度な位置に配置、ウィンドウのサイズも調整します。MRI のメニューから Tools - Configuration... を選択します。設定ダイアログが開くので下記に従って設定します。

SDK Directory

ローカルに OOo SDK がインストールされておれば SDK ディレクトリを指定します。なければデフォルトの htt://api.openoffice.org/ で構いません。IDE Reference を開く時に使われます。

Browser Path

IDE Reference を開くブラウザを指定します。パスが通っておれば絶対パス指定でなくとも起動できます。

Font Name and Character Size

オブジェクトの情報が表示される画面で利用するフォント名と文字のサイズを指定します。等幅フォントがお勧めです。

Window Size and Position

ウィンドウを表示する位置とサイズを保存します。気に入った位置にウィンドウを表示してから設定ダイアログを開くと位置が更新されます。

Options

Tools メニューにあるチェックボックスを備えたメニューの項目の状態を保存します。MRI に慣れたらためしてみて下さい。

起動方法

色々な方法で起動できます。

コードから

コードを実行中のオブジェクトの情報を知るにはコード内から実行します。MRI は mytools.Mri サービスとして登録されています。

ヘルプには JavaJavaScript、BeanShell、PythonVBScript から実行する方法が書かれているので一度見てみて下さい。

メニューから

ツール - アドオン - MRI から起動できます。このとき最初に情報が表示されるオブジェクトはドキュメントオブジェクトです。

また、ツール - アドオン - MRI <- selection メニューから起動すると現在のドキュメントで選択されているオブジェクトをターゲットとします。セルや図形描写オブジェクトなどの情報をコードを書かずに参照するときに便利です。