オブジェクトの移動、サイズ変更、回転

このセクションでは Impress で利用できるグラフィックオブジェクトの移動、サイズ変更、回転について説明します。この操作は 4 章での画像操作、5 章でのグラフィックの操作にも同じように適用できます。

グラフィックオブジェクトの移動

  1. グラフィックオブジェクトをクリックして選択し、緑色のサイズ変更ハンドルが表示されている状態にしてください。
  2. ポインターの形状が変化するようにマウスポインターをグラフィックオブジェクトの上に移動させてください。ほとんどのオペレーティングシステムではオブジェクトの移動には四方向の矢印が割り当てられています。手型のポインターのこともあります。
  3. グラフィックオブジェクトをクリック、ドラッグして移動させてください。
  4. マウスボタンを離します。

グラフィックオブジェクトの位置をより正確に配置するには位置とサイズダイアログを利用してください。このダイアログを開くには、まず、クリックしてグラフィックオブジェクトを選択します。緑色のサイズ変更ハンドルが表示されたら F4 キーを押すか、メニューから書式 > 位置とサイズを選択してください。

ダイアログの位置ページでグラフィックオブジェクトの位置 X (水平方向)および位置 Y (垂直方向)を指定します。基点(ダイアログの右側から選択します)の位置はスライドの左上の角からの相対距離です。

うっかりグラフィックオブジェクトの位置を変更するのを防ぐにはダイアログの下部の保護セクションにある位置にチェックを入れます。

このダイアログや他のダイアログで利用する単位はツール > オプション > OpenOffice.org Impress > 全般で設定します。

位置とサイズダイアログ
グラフィックオブジェクトの位置とサイズの微調整

グラフィックオブジェクトのサイズ変更

  1. グラフィックオブジェクトをクリックして選択し、緑色のサイズ変更ハンドルが表示されている状態にしてください。
  2. 緑のサイズ変更ハンドルのうちの一つにポインターを移動させてください。ポインターの形状が変わってサイズを変更できる方向を示します。
  3. グラフィックオブジェクトをクリック、ドラッグしてサイズを変更してください。
  4. 適切なサイズになったらマウスボタンを離してください。

角のハンドルでは画像オブジェクトの幅と高さの両方を同時に変更できます。一方、長方形の各辺にある他の四つのハンドルでは一方向にのみ変更できます。画像の元の比率を保ったままにするには Shift キーを押しながら角のハンドルをクリック、ドラッグしてください。Shift キーを離す前にマウスボタンを離すようにしてください。

より細かく調整するには位置とサイズダイアログを利用してください。ページにアンカーするグラフィックオブジェクトの基点を選択してください。デフォルトでは左上の角になっていますが、このときにエリアのサイズを変更するとエリアの左上の角の場所は動きません。それでは、オブジェクトの幅と高さを変更してください。幅と高さの比率を保つには変更を行う前に縦横比を保持にチェックを入れてください。チェックを入れておくと幅と高さは同時に変更されます。

うっかりサイズを変更してしまうのを防ぐにはダイアログの下部の保護セクションにあるサイズにチェックを入れてください。

グラフィックオブジェクトの回転

位置とサイズと同じようにオブジェクトの回転はマウス、またはダイアログから行えます。次のようにしてグラフィックをマウスを使って回転させます。

  1. グラフィックオブジェクトを周囲に緑色のハンドルが表示される選択状態にしてください。
  2. 図形描写ツールバーの回転ボタンをクリックしてください。普通このツールバーは画面の下部に表示されています。フロート状態で利用することもできます。ツールバーが表示されていなければ、表示 > ツールバー > 図形描写を選択してください。図形描写ツールバーについては 5 章で説明しました。
  3. 下に示すように緑色の四角形のハンドルに代わり八つの赤色のハンドルが表示されます。角のハンドルの一つの上にカーソルを移動させてください。カーソルの形状が変化します。ハンドルの上でマウスをクリックして回転させたい方向にドラッグしてください。
  4. 希望の回転度合いになったらマウスボタンを離します。

ツールバーに表示されているアイコンはオペレーティングシステムまたは Linux ディストリビューションのカスタマイズにより異なります。アイコンが違っていた場合にはマウスをアイコンの上に持っていきボタン名のツールチップが表示されるまで待ってください。

回転ハンドル
赤色の回転ハンドルと図形角のハンドルの一つだけがアクティブ

手順 2 で画像の中央に表示された十字と円が組み合わさった記号は回転中心を示します。普通は画像の中心がよいでしょう。しかし、角や画像の外を中心として回転させたいこともあります。そのときは、十字カーソルをクリック、ドラッグして移動させてください。

画像回転中に Shift キーを押すと回転角度を 15 度刻みに制限できます。これを利用すると簡単に決まった角度に画像を回転できます。たとえば、横向きから立て向き、またはその逆などに回転させるときです。

手動でグラフィックオブジェクトを回転させる代わりに下に示すような回転ダイアログを利用できます。ダイアログを表示するには、グラフィックオブジェクトを選択して緑色のサイズ変更ダイアログが表示された状態で F4 を押す、または書式 > 位置とサイズを選択して回転ページを選択してください。

回転ページ
位置とサイズの回転ページ

ダイアログの上部ではページの左上の角からの相対距離で回転中心を選択します。デフォルトの回転中心は図の中央です。

ダイアログの下部ではグラフィックオブジェクトを回転させる角度を選択します。ダイアログの右側では八つの回転角度がすでに定義されており選択して簡単に回転させられます。